江戸鉄瓶製造工程
- 1.デザイン・作図
- デザインした形を原図にし、それをもとに薄紙に写し取り、木型製作のための紙型をつくります。
- 2.木型(挽型板)の制作
- 紙型をもとに鉄板による挽型板をタガネ、ヤスリ等で仕上げます。
- 3.型挽き
- 馬という道具を用い、荒挽き、中挽き、仕上げ挽きと徐々に細かい砂で挽きあげます。
- 4.あられ押し、肌打ち
- あられ押し棒という道具を使用し1つ1つ鋳型に押していきます。砂肌の場合砂を鋳型に置いていきます。
- 5.鋳型の型焼き
- 鋳型をよく乾燥後、表面が真っ赤に(800度程度)なるまで加熱し素焼き状にします。
- 6.中子の制作
- 本体と同じ工程にて制作した中子専用の型をもちいて中子を制作します。中子とは鉄瓶の中空洞部を作る砂型です。
- 7.鋳込み
- 1500度に溶けた鋳鉄を一気に鋳型に流し込みます。
- 8.型開け、砂落とし、仕上げ
- 鋳型内の溶湯が充分に固まり冷却されたら型からとりはずします。中子、注ぎ口の型もこのとき壊してしまいます。
- 9.釜焼き
- 出来上がった鉄瓶を800度にて約30分熱することで、さび止めのための酸化皮膜をつけます。また鉄瓶内部の緊張をとくという目的もあります。
- 10.着色
- 鉄瓶を250度程度に熱し漆を焼き付けます。その後 100度~150度に熱し鉄漿液(オハグロ)を塗り着色していきます。
- 11.検査、鉉取り付け
- 外観、内部等、丹念に調べ検査 していきます。検査終了後、鉉(取っ手)を取り付け完成となります。
-